・戦況下における物資運搬特化型ARSIA「SIA - DF - YM009_a」
 愛称、というか整備士達は彼女の事を何故か「やまぎー」と呼んでいる

・戦乱の折、世の治安が乱れ無法状態になるのは地上でも宇宙でも同じこと
 軍の救援物資(主に食料やメカの部品)が宇宙海賊や敵に襲撃されることは
 戦況に多大な悪影響を及ぼすと考えられ、その対策として開発された

・制作元は日本国家予算の200倍の資本金を持つメーカー、山岸重工業
 行動心理学者や生物学者等も開発に大きく貢献したとされている

・特筆すべきは、彼女には「恐怖」という感情がメインにプログラミングされており
 彼女は死を極度に恐れるように設定されていること
 これにより危機的状況下において危険を回避する危機回避能力が非常に高い
(生き延びるために最良の方法を算出し行動するため)
 結果、彼女自身はかなりの怖がり屋さんとなった

・開発段階では他のARISIAと同じように人型として制作される計画だったが
 人権主義者、自然派主義者、マスコミ等の大規模デモの影響であえなく路線変更
 彼らに言わせると「人間のような感情的思考や行動をする機械など存在してはならない」そうな
 人と機械の境界が曖昧になるのを恐れているためだと推測される
(攻殻機動隊においてタチコマが人型でないのと同じ理由)

・高性能三次元座標特定システムと超高度演算処理機能搭載、三次元空間における座標位置特定の処理が早い
 その他、宇宙風感知機能等もついている

・球体型シップ



・彼女の機能を生かすには人型より球体型メカ、とされている
 この球体型シップの表面には24個の複合エンジンが均等に設置されている
 (イオン推進用エンジン20ヶ + 核融合パルス推進エンジン4ヶ)
 通常時ではイオンエンジンが使用され、複数のエンジンを同時使用することにより
 宇宙空間での高度で正確な機動性を実現(宇宙風の影響等がなければセンチ単位で移動修正可能)
 前後左右上下と自由に移動できるため、敵の弾丸等を回避するのに最適
 核融合パルスは一応緊急用だが、このエンジンの使用自体危険が伴うので
 何時どういった場合で使用するかは彼女の判断次第


問題点
1)危険回避能力に長けてるがあまり、特殊状況下(例:急遽人命救助を必要とされた場合)において
  彼女のプログラムに矛盾が生じ、バグを引き起こす懸念がある
2)感情をシミュレートした結果、副作用として「ストレス」を感じるようになってしまっている
  現段階では音楽セラピーでストレスを和らげるようにしている
  最近は以前地球で放送されていた「世界の車窓から」や「世界遺産」などの番組も鑑賞している
3)からかうのが面白いという理由で整備士たちにいじめられている、という噂
  実際、彼女が先日「動物奇想天外」を観ようとしたら何故かホラー映画「呪怨」が再生されたとか
4)地上に降りられない